さて、昨日でアナログ放送が終了しましたね。地デジ対応テレビも買わずじまいの私ですので、晴れて総務省発表29万世帯/放送業界推定10万世帯いるという地デジ難民の一人です(本当はそれどころの件数じゃないと思いますが)。
で、反射的に思ったのが、29万世帯の地デジ難民のNHK受信契約ってちゃんと解約されるんだろうか?ということ。もはや法務の職業病の域に達してますが、興味本位で調べてみました。
「地デジ対応テレビありません」と自己申告しないと契約終了にならない
すると、NHKの受信料の窓口ページのトップ左上リンクから飛んだところに、こんな表記が。
▼アナログ放送の終了によりNHKの放送を受信できなくなった場合の受信契約の手続き(NHK受信料の窓口)
- アナログ放送の終了に伴い、NHKの放送を受信できなくなった場合、受信契約の対象外となるため、受信契約を終了させていただきます。
- 受信契約の終了にあたっては、受信機の設置状況を確認させていただいたうえで、必要事項(お名前・ご住所・NHKの放送が受信できなくなった事情等)のお届けが必要となりますので、「NHKふれあいセンター」までご連絡ください。
すごいさらっと書いてありますが、要は自分から理由を添えてNHKさんに申告しないと契約終了扱いにできないわけですね。
全国の地デジ対応テレビを買わない・買いたくても買えないおじいちゃんおばあちゃんが、ちゃんとその旨を申告して大切な年金から口座引落しされないよう手続きできるのかどうか、とっても心配になります。
1年内に申告しないと、過払い受信料を返してくれない
こうなると、NHKさんがいつまで気づかずに払い過ぎた受信料を返金する用意をしてくれているのかも疑問になります。
NHKとしても、決算書上「受信料返還未払金」を計上しなければならないでしょうし、仮に10年後にこの29万件の契約者から「受信料10年分返せ」と言われたら、29万件×年間14,190円×10年分=411億円もの大金をキャッシュで用意しなければならないわけですし。どうするんだろ?と思って放送契約約款を確認してみたら、一番最後の付則のところにこんな規定が。
▼日本放送協会放送受信規約
(アナログ放送の終了に関する措置)
10 第9条の規定にかかわらず、放送受信契約者がNHKのテレビジョン放送のうちアナログ方式の放送(以下「アナログ放送」という。)の終了に伴い、NHKのテレビジョン放送を受信することができなくなり、第1条第2項に定める受信機の設置がないこととなったときは、アナログ放送の終了日(以下「アナログ放送終了日」という。)から1年以内に、次の事項を放送局に届け出なければならない。
(1)放送受信契約者の氏名および住所
(2)設置がないこととなった受信機の数
(3)受信機を住所以外の場所に設置していた場合はその場所
(4)NHKのテレビジョン放送のうちデジタル方式の放送を受信することができない事情
11 NHKにおいて前項各号に掲げる事項に該当する事実を確認できたときは、放送受信契約は、アナログ放送終了日に終了したものとする。
12 (略)
13 付則第11項の規定により放送受信契約が終了した放送受信契約者における第5条第1項の適用については、同項中「第9条第2項の規定により解約となった月」とあるのは「アナログ放送終了日の属する月」と、「受信機を設置した月に解約となった」とあるのは「受信機を設置した月にアナログ放送終了により放送受信契約が終了した」とし、付則第11項の規定により放送受信契約が終了した場合における放送受信料の精算については、第11条第1項を準用する。この場合において、「解約」とあるのは「終了」と読み替えるものとする。
(放送受信料の精算)
第11条 放送受信契約が解約となり、または放送受信料が免除された場合において、すでに支払われた放送受信料に過払額があるときは、これを返れいする。この場合、第5条第1項または第2項に定める前払額による支払者に対し返れいする過払額は、次のとおりとする。
(1)経過期間が6か月に満たない場合には、支払額から経過期間に対する放送受信料額を差し引いた残額
(2)経過期間が6か月以上である場合には、支払額から経過期間に対し支払うべき額につき、第5条第1項または第2項に定める前払額により支払ったものとみなして算出した額を差し引いた残額
さすが天下のNHKさんというべきか、知らない間に「地デジ難民になったのが解約の理由なら、アナログ放送終了日から1年以内に届け出ないと遡っては返金しないよ」という契約にしてたんですね。契約者数が多いから、そして虚偽申告が多くなりそうだからとはいえ、これはなかなか大胆な規定です。万が一、契約者が1年後以降に気付いて過払い受信料の返還を請求した場合は、この付則を根拠に普通の解約者と同様第9条2項に従ってその届出日まで契約があったと主張するつもりなのでしょう。
地デジコールセンターへの問合せで質問すれば回答をもらえたり、NHKの請求書等には記載されているのかもしれませんが、周知徹底が十分とは思えないこの1年内申告義務。余計なお世話かもしれませんが、付則に目立たないように書くだけじゃなくて、せっかくテレビ放送という強力な告知媒体をお持ちなのですから、アナログ放送が見えていた時にアナログ契約者に対して画面を通じてもっと積極的に告知すべきだったのではないでしょうか?時すでに遅しですが・・・。









