数ある法律雑誌の最近の連載記事の中で、最も新味が感じられ楽しみにしているのが、シティライツ法律事務所の水野祐先生による「法のデザイン ― インターネット社会における契約、アーキテクチャの設計と協働」(@ビジネスロー・ジャーナル)です。
しかも、今回は「ゲームのリーガルデザイン(1)」ということで、現在エンタメ業に従事する私としては見逃せない記事。
本連載における「アーキテクチャ」とは、法律や規範(慣習)とは異なり、人間の行為そのものを技術的、物理的にコントロールする仕組みのことをいう。
インターネットだけでなく、ゲーム内の仮想空間もまたアーキテクチャの設計が妥当する。いや、むしろアーキテクチャの設計という観点からは、ゲームはインターネットに先行している分野といえる。ゲームには、現実世界におけるゲームを取り巻く情報環境というアーキテクチャと、ゲーム内で設計された仮想空間としてのアーキテクチャという二つのアーキテクチャが存在することになる。これが他のコンテンツと比較した、ゲームの特徴であるということも可能であろう。
この一節に、なるほどなー、まさにアーキテクチャと法律・契約が交錯するところだから、自分はオンラインゲームの法的問題を考えるのが好きなんだなー、などと独りごちお茶を飲みながらリラックスモードで読んでいたところで、脚注でそのお茶を吹きました。
水野先生と先日SNSか何かでおしゃべりした際に、「はっしーさんのアレ参考にさせてもらいましたよ」的なことを言われた記憶はあったのですが、よりによってあの(幼稚な)自説がここで晒されたか・・・と。あとでしらっと修正しようかと思ってたのに、もう直せない(笑)。
さておき、先生がこの連載でも述べられているように、エンタメ業にいるものとしては、法律・契約だけでは解消できないことがらがたくさんある中でも、この二次創作との「戦いと共存」状態はさらに混沌としてきている実感があります。個人的には、エンタメコンテンツについては、(従来の権利者が事後の権利処理の容易さ・有利さから意図的にそうしてきたような)「映画の著作物」として束にして考えるのをあえてやめ、映像(影像)の著作物、BGMの著作物、音声の著作物、文字の著作物、プログラムの著作物、プログラムの特許、パブリシティ権、キャラクター権…といった一つ一つの細かい権利に解体して捉えていくことで、こういった問題とも対峙しやすくなるのかな、といったアイデアを温めているのですが。
次号も、位置情報やVRを活用したゲームの法とデザインについて語っていただけるとのこと。本連載が息の長いものになって、日頃ミステリアスな雰囲気漂う水野先生の頭の中・考えていることが一つでも多くご披露いただけることを楽しみにしてます。
![BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2015年 03月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51swM7JDPlL._SL160_.jpg)


















