企業広告の表現の中で、「うちの製品・サービスはこんなにすごいんです!」といった強調表示の下に必ずと言ってよいほど注記されているのが、「※ただし…に限ります」といった打消し表示です。
ヘタな企業の言動はすぐにSNSで炎上してしまう世の中になったことに加え、景品表示法の不当表示規制が強化され、2018年6月には消費者庁から以下のようなまとめ資料も公開されたとあって、企業もこの打消し表示のあり方に、相当敏感になってきている気がします。
▼打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点(実態調査報告書のまとめ)[PDF:381KB]
一般消費者に対して、商品・サービスの内容や取引条件について訴求するいわゆる強調表示は、それが事実に反するものでない限り何ら問題となるものではない。ただし、強調表示は、対象商品・サービスの全てについて、 無条件、無制約に当てはまるものと一般消費者に受け止められるため、仮に例外などがあるときは、その旨の表示(いわゆる打消し表示)を分かりやすく適切に行わなければ、その強調表示は、一般消費者に誤認され、不当表示として不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)上問題となるおそれがある。(P1「はじめに」より)
そんな中、ちょっと前なら企業もそんなところまで気をつかわなかっただろうに…というおもしろ事例を2つ、街中で見つけてきました。街中観察メモがてらの事例紹介です。
「←この方はいませんが、素敵な会員がたくさんいます」@ゼクシィ縁結び広告
婚活サービスの地下鉄ドア貼広告で、タイアップ映画に出演する女優の写真を矢印で指しての一言。ちょっと画質が粗くてすみません。
さすがにこの広告の構成であれば、本来は打消し表示がなくても不当表示にはならないと思われます。しかし、ただでさえ女性サクラ登録者の存在を疑われがちなのが、こうした婚活・結婚相談所の業界です。それを逆手に取り、あえての打消し表示を兼ねた広告メッセージとすることで、左ドアに貼られた映画の広告にも目線を送り、同時に出演女優の美しさも褒めつつ、それでいてクスっと笑えるクリエイティブにしています。
さすがリクルートさん。うまいというか、ウィットに富んでますね。
「※写真はイメージです」@大相撲九月場所広告
とあるコンビニで見かけた、大相撲九月場所のチケット販促広告。
残念ながら、横綱に昇進してから欠場続きの稀勢の里関。そのせいもあって、せっかくの横綱土俵入りの勇姿も、写真下に悲しい打消し表示が表示されるハメに。
9月場所は進退をかけた場所ともいわれ、現時点で休場が決まったわけでもなんでもないのですが、名古屋場所も休場し、横綱最多休場の記録を作ったとあっては、協会としても安全策としてこうせざるを得なかったのでしょう。
見かけた瞬間は思わず「冗談キツイわ〜(笑)」と笑ってしまったのですが、プレッシャーを日々感じているであろう横綱と大相撲協会の胸中を思うと、切なさすら感じます。











