トコロ変われば職場変わればで、各種税法についても少しずつ勘を養っていかなければと思うコトが増えています。とは言っても奥深い税務の世界、まずは親しみやすいテーマからと、街の書店の売れ筋本を手にとった次第。
あらゆる領収書は経費で落とせる (中公新書ラクレ)著者:大村 大次郎
販売元:中央公論新社
(2011-09-09)
販売元:Amazon.co.jp
色々な会社で働いてみると、どんなものを経費と認めるかは会社によってもマチマチで、そこに社風も現れるよなあと思うことが多々あります。例えば、書籍代を経費として一定枠自由に従業員に使わせてくれる会社や、職住接近を実践する社員に月3万円程度の住宅補助を出す会社なんかがあると思いますが、それが本当に生産性やロイヤリティ向上につながるかどうかはさておいても、企業として従業員に何を期待しているかが伝わってきますよね。最近では、DeNAさんが渋谷ヒカリエの新オフィスで従業員へのフリーランチ提供を始めた、なんて話題もありました。

それと同時に、法務パーソンとしては、税法は法律なのにもかかわらずなぜそんなに曖昧さを持たせているんだろうと疑問に思うこともしばしば。この本では、元国税の法人税担当調査官である筆者が、その経費認否の曖昧さ・恣意性を逆手に取って利益調整に最大限に活かす術を、かなりあからさまに語っています。
中でも、本書で著者が一貫して力説するポイントが、「福利厚生費勘定をもっと使え・活かせ」という点です。その背景・手口を一部引用すると・・・
社員の“給料本体”ではなく、福利厚生を充実させることで、総合的な待遇をよくする、という手法は、実は外資系企業ではよく採られているのです。外資系企業は、費用対効果に関して、非常に細かく研究しています。
給料を上げると、社員は税金を払わなければならないし、会社も社会保険料その他の負担が増える。ならば、給料を上げるのではなく、その分、福利厚生を充実させたほうがいい、そういう方針を外資系企業は採っているのです。
実際、外資系企業では、驚くほど福利厚生の充実した会社があります。高級マンションに会社丸抱えで住めたり、格安で食事できたり、会社内に無料の保育施設が設置されたり等々。
この外資系企業の戦略は、非常に理にかなっているものです。日本の企業も是非真似をするべきでしょう。
残業をしたり、宿直勤務をする職員に対して「夜食」を支給した場合は、その費用は福利厚生費として認められるということになっています。
昼食についても、次の要件を満たせば会社が支給してもいいことになっています。
・半額以上を社員が負担すること
・1ヶ月の会社の負担額が3,685円以内であること
コンサートやスポーツ観戦については、ほぼ自由に福利厚生費として計上できます。
旅行費用を経費で落とすには、二つのやり方があります。一つは「会社の業務で旅行をする」という方法です。もう一つは、社員の慰安旅行として旅費を計上する方法です。
クルーザーを業務で使う会社なんてほとんどないので、クルーザーを会社の経費で落とすのはおかしい、と思われるのも無理はありません。実は、クルーザーは福利厚生費で落とすのです。つまり福利厚生の一環として、クルーザーを購入した、ということにするわけです。
従業員のモラルや本業への専念度合いに悪影響も及ぼしかねないので、大人数になってくるとここまで何でもかんでも福利厚生費で落とさせる会社も少ないとは思いますが、特に小規模な会社やベンチャー企業においては、支払える給与が少ない分、こういった法律上許される工夫で従業員に報いるということを検討するのもありかもしれませんね。
くれぐれも、こういう本を読んでるからといって、私自身がマイクロ法人を作って節税対策にいそしもうなどと画策しているわけではございませんので・・・。









