著作権法に引用、編集、翻案、改変に関する規定はあれど、その違いが頭の中できちんと整理できているか、説明ができるか、といわれるとなかなか自信が持てないのではと思いますが、
この図は、
・原著作物からみた依拠/離脱度合い
・その行為によって生まれる成果物
に着目して一目瞭然に表現した、すばらしい図だと思います。
林紘一郎・名和小太郎著『引用する極意 引用される極意』
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第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
第四十八条 次の各号に掲げる場合には、当該各号に規定する著作物の出所を、その複製又は利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、明示しなければならない。
一 第三十二条、第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第一項、第三十七条第一項、第四十二条又は第四十七条の規定により著作物を複製する場合
ここにいう引用とは、紹介、参照、論評その他の目的で自己の著作物中に他人の著作物の原則として一部を採録することをいうと解するのが相当であるから、右引用にあたるというためには、引用を含む著作物の表現形式上、引用して利用する側の著作物と、引用されて利用される側の著作物とを明瞭に区別して認識することができ、かつ、右両著作物の間に前者が主、後者が従の関係があると認められる場合でなければならないと判示されたことにより、
わが国の著作権法との関係で問題となるのは、複製権(21条)と公衆送信権(23条)であり、(後略)
まず複製権との関係を考えてみましょう。この権利は、著作者に無断でコピー(複製)することを禁止する権利ですが、リンク元はリンク先のコンテンツを自分のサイトにコピーしているわけではないし、リンク元が一度自分でコピーをしてから、当該コピーを閲覧者に送信しているわけでもありません。
閲覧者がリンク元にあるリンクをクリックすることによって受信ができるのは、リンク先ウェブが閲覧者へのコンテンツの送信を許可しているからにほかなりません。したがって、リンク元が無許可でリンク先ウェブのコンテンツを送信しているわけではない以上、リンク先の公衆送信権を侵害しているわけではありません。
Yale University, History Department Home Page
[http://www.yale.edu/history/](accessed September 10,2008)
著作権制度の根本的なあり方を議論する文化審議会著作権分科会の「基本問題小委員会」第1回会合が20日に開かれた。参加メンバーの半数以上が権利者で占められる同小委員会では、著作権制度の議論では権利者が軽視されているといった意見が多数上がったほか、日本版フェアユース規定については導入に慎重な議論を求める声も上がった。
JASRACのいではく氏は、「権利者を尊重すべき」という前提で議論を展開すべきとコメント。(中略)さらにいで氏は、過去の著作権分科会で主婦連合会常任委員の河村真紀子氏が、「自家用車で聞くために、消費者はもう1枚同じCDを買うのか」と疑問を投げかけたことを取り上げ、「当然だと思う」と説明した。「家にあるコーヒーを車で飲みたければ、持ち出すか外で買えば良いのと同じ。車で聞きたければCDを持って行くか、それがいやならもう1枚買えば良い。CDの自宅内でのコピーは認められてはいるが、コピーを持ち出すのは『基本的に全面OK』ではない。自宅内で使うものは仕方がないから認めるという程度。そういうことがきちんと理解されず、既得権のように当たり前になるのは非常に危険だ。」
「基本問題小委員会」で議論される予定の日本版フェアユースの問題については、日本写真著作権協会常務理事の瀬尾太一氏が、「日本を裁判社会に持って行く強い覚悟がなければ危険」として、導入の有無には慎重な検討を要請した。
「米国のように懲罰的にきちんと賠償金を取れるのであれば成り立つが、日本では、権利者が侵害されたからと言って、大手を相手に訴訟したら心労で胃に穴が空いてしまう。日本には個人の権利者が多数いる。かたや利用する側の多くは会社で、法務部や顧問弁護士もいる。たとえ権利者が裁判で勝っても少額のお金しかもらえず、裁判費にも満たないだろう。」
衆議院は12日、著作権者の許諾を得ずにネット上で違法配信された映像や音楽のダウンロードを違法とする著作権法改正案を全会一致で可決した。改正案には、違法だと知らずに録音・録画をした人に不利益が生じないよう留意するなどとした付帯決議が付されている。
ファイル交換ソフトや音楽配信サイトを利用した音楽や映像の無断ダウンロードについてはこれまで、コンテンツ権利者から違法性が指摘されていた。だがこれまでは、コンテンツを無断で「配信」することは違法だが、ダウンロード自体を禁じる規定はなかった。
著作権にまつわる法制度のあり方を議論する、文化庁の著作権分科会の法制問題小委員会の2009年度の初会合が5月12日、開催された。
委員からは「フェアユースのイメージが漠然としたままヒアリングをすると、話が噛み合わなくなってしまう可能性があるのではないか。ある程度要点を整理した上でヒアリングを行うべき」(東京大学大学院教授の森田宏樹氏)と意見を提案。一方、文化庁長官官房著作権課著作物流通推進室長の川瀬真氏は「政府の知財本部やこれまでの議論の中間報告書で関係団体などからある程度提言が出されている。とりあえずそれで整理されているので、これをもとに意見聴取を行いたい」と、方針を貫く姿勢を崩さなかった。
その後に行われた意見交換では、「権利制限だけでなく、著作権法体系全体の基礎となる課題。十分に時間を尽くした議論を」「日本と米国では法文化や慣習が違う。日本の国民性にのっとった独自のフェアユース規定を模索するべき」「一般規定だけでなく、個別規定の整理と合わせてトータルで考えていくべき」といった慎重的な声が聞かれた。一方で、「米国の裁判では競争法(独占禁止法)では著作権法の事例がほとんどない。これはフェアユースが一定の歯止めになっていると言えるのではないか」という前向きな意見も挙がった。
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