4月の人事異動で、私がマネジャーを務める組織の守備範囲が広がった分、新たなメンバーも4人増え、さらには4月入社の新卒社員も1名配属されました。
今年度の組織運営においては、「人材が成長しなければ組織として失格」という覚悟で、特に新人を中心にメンバーの成長に持てる力を注ぐつもりです。
で、早速買ってみたのがこれ。
伸びるしかけ
白潟さんの本を読むのは、『デキる上司
本来ハウツー化しにくいはずのマネジメントの技術を、「しかけ」と名づけてハウツー化し、「やってみるとこれが嘘みたいにうまくいくんですよぉ〜」と語りかけてくるこの独特の成功セミナー的ノリには、抵抗を覚える方も少なくないようです。
しかし、上司として身につけるべきコンピテンシーやマネジメントのコツを、ここまでシンプルにそぎ落としかつ具体的行動として誰もが実践できるように加工するのは、実績豊富なコンサルタントならではだなと、今回も感心させられました。
第3のキャリアパス「多能工」の設定
この本で一番のイタダキ!だったのが、メンバーへのキャリアパスの示し方の話。
まずは(キャリアパスを云々する前に)、その職種で「ノンプロ」⇒「セミプロ」⇒「プロ」(⇒才能があれば「スーパースター」もあり)に成長させることが前提。
その上で、「プロ」の後のキャリアパスとして何が提示できるかがポイントであると、この本は述べています。
そして著者からは、よくありがちな
1)マネジメント(管理職)コース
2)マイスター(匠の技)コース
のどちらかを選ばせるのではなく、
3)多能工(オールマイティー・マルチタレント)コース
も選択肢としてあわせて提示する、というアイデアが提案されています。
この話のポイントは、「管理職」or「専門職」という2択にしないところ。そういう選ばせ方をすると、「専門職」を選択することが「管理職になれずに出世から外れた人」をイメージさせてしまいますよね。
対して、管理職を目指すか専門職を目指すかを行ったり来たりしながら「何でもできる人」になる道もありだよ、という第3の選択肢を認めてあげると、従業員も「プロ」どまりにならずに自分の力を伸ばし続けることへのモチベーションを維持させることができる、というわけです。
特にスタッフ部門は、1つの職種の「管理職」のイスは部長と課長の2つだけというのが一般的。その2つのイスが埋まったら、「専門職」で生きていくことが必然的に決まってしまうような部門です。
そんな従業員に対して、法務⇒経理、人事⇒経営企画、経理⇒人事・・・などと、ローテーションをしながら「多能工」を目指させ、タイミングによっては専門職や管理職にもチャレンジさせながら、成長の可能性を追求する。
これに組織として本気で取り組めるかどうかが重要になります。
強制的人事ローテーションのススメ
この本には書いていないのですが、私は、「多能工」というキャリアパスを認める風土を自然に作り出すには、1つ条件があると思うのです。それは、組織・業務の安定性を犠牲にしてでも、強制的な人事異動をかけていくこと。これができるかどうかが、組織としての本気度合いのバロメータではないかと。
もちろん望まないローテーションによって従業員にストレスもかかりますし、業務の非効率性を生む場面もあります。それでも従業員に様々な職種を体験させることによって、従業員自身にも自分の可能性を追求させ続けることが重要になります。
私が現在所属する会社は、1年に1回の大規模な組織変更に加えて、半年に1回大きな人事ローテーションを掛けることで常にこれを実践しています。3年前によその会社から来た私が見ていると、実はこの“恐れを知らない人事異動”がウチの会社の強さを生んでいるのでは?と思うことがしばしばあります。
逆に言えば、硬直化している組織には、可能性を追求しない硬直化した従業員しか育たない。これは必然だと思います。









