このエントリで伝えたいこと
- コーポレート・ガバナンスを改善したければ、会社じゃなくてカネを出す人の姿勢を正したら?という江頭憲治郎先生の意見はまさに慧眼。
民主党の某議員へ江頭先生からのキツイ一言
今号でいよいよ創刊2周年を迎えたBLJ。たんなる専門誌的記事にとどまらず、勉強会や覆面座談会形式の記事を交えた飽きさせない内容の良さはもちろんのこと、法務パーソンを横串でつなぐ定期的な読者懇親会の開催、そしてついにはTwitterにも参戦を果たされ、今後もますます楽しみなメディアに成長されている感があります。『BUSINESS LAW JOURNAL 2010年 04月号
今回の特集「弁護士との関係はどう変わったか」も、私達法務実務家が日ごろ抱えている思いと、若手の弁護士さんと情報交換している中で漏れ伝え聞こえてくるような弁護士の本音の双方がバランスよくまとまっていて、楽しく読ませていただきました。
しかし、それよりも私の目を引いたのが、巻頭のOPINIONのコーナー。
このコーナー、たった1ページながら毎号大御所をブッキングしてくださっていて密かに楽しみにしているのですが、今回登場されたのはこれまた大御所、会社法の権威、江頭憲治郎先生。
昨今、民主党の一部議員が騒いで物議を醸している「公開会社法(案)」創設議論を意識しての、五寸釘ぐらいの太い釘を刺す刺激的な一言がw。

日本と英米のコーポレート・ガバナンスの違いが指摘される場合、社外取締役などの機関構造の面が取り上げられることが多いが、実は彼我の最大の差異はそこではなく、株主のコーポレート・ガバナンスへの姿勢の差なのである。もちろん、個人投資家にそれへの積極的参加を期待しても無理であり、期待出来るのは機関投資家のみである。
現在また日本では、会社法改正の動きがある。そこでコーポレート・ガバナンスの改善を目指すのであれば、機関構造の改革とか取締役の責任強化を図ってみても、おそらくたいした効果は期待できない。真にわが国で改革が必要なのは、株主構造の機関投資家化を図ること、および機関投資家の資金拠出者の資金拠出者に対する義務の強化であろう。
取引先を審査する業務をやってきた中で、私は「株主の筋を見ればその会社の筋が分かる」という確信を持っています。これは、大株主が変わったことでガバナンスが大きく変わっていく様を前職において目の当たりに実感し、それが原因で辞めるに至ったことも強く影響しているのですが、それもあってこの指摘にはとても共感を覚えました(「個人投資家に期待しても無理」のくだりはちょっと気になるものの)。
先生としては、当時の法務省法制審議会部会長として、会社法改正で会社側のガバナンス向上のための工夫はすべてやりつくした、という自負もお持ちなのだと思います。
「公開会社法(案)」に感じていた、これ以上会社をイジッてイジメてどうするの?という違和感が、この江頭先生の一言でスッキリした次第です。









