今月のBLJに、いつも拝読させていただいている『ビジネス法務の部屋』の山口利昭先生が『不祥事の公表・調査義務―内部通報を発端とするケースを中心に』という記事を寄稿されていたのに関連して、休日モードでひと言つぶやいてみます。

コンプライアンス・法務部門で内部通報の受付窓口になってるみなさん、内部通報って来てますか?

678339

私のネットワークで各社の実務担当者にいろいろ聞きまわっている限りでは、0件か1件がほとんどで、大手一部上場企業でも1年に10件は無い程度。せっかく用意した外部通報窓口にはほとんど入ってこないというのが実感値。
しかもあったとしても、
・セクハラ
・パワハラ
・人事考課に対する不満
がそのほとんどを占める、というのが実務担当者が把握している実態のようなのですが。

当然私にも秘密保持義務がありますので多くは語れませんけれど、まあ同じ様な感覚です。

ちなみに、平成19年時点のものにはなりますが、この調査結果でも同じような結果がでているみたいで(P40〜参照)。

民間事業者における通報処理制度の実態調査報告書(内閣府国民生活局 PDF)
内部通報制度を導入している民間企業(n=1,310)、病院(n=24)、学校(n=34)に対して、過去1 年間に通報窓口(社内窓口・社外窓口)に寄せられた内部通報件数を尋ねた。
民間企業全体では、「0 件」(42.7%)と「1〜10 件」(39.5%)が多く、共に約4 割を占めている。
11 件以上受け付けている企業は、10.3%であった。

山口先生の力のこもった記事に水を差すつもりはありませんが、内部通報をきっかけに発覚する不正・不祥事よりも、法務担当者として業務の相談や打ち明け話的に受ける相談の中で発見する不正・不祥事の方が何倍も多いかも、と思ったり。

とはいえ、去年発覚した企業不正・不祥事の多くが内部通報で明るみになっていることからもわかるとおり、内部通報される“本当の1件”の重みは相当重いということも、肝に銘じなければなりません。

今月のBLJはこれ以外にも興味深い記事が。明日あらためて感想をアップしたいと思います。

BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2009年 07月号 [雑誌]