フリーミアムとは、「フリー(無料)」+「プレミアム(割増料金)」の造語。
基本サービスを無料で提供することで顧客の“注目”を広く集め、その何割かに有料で高機能のプレミアム版に移行してもらうビジネスモデル。
法務として、「フリー(無料)」を対価に“注目”を買い集めその“注目”をマネタイズするというビジネスへの変化に備えて何が出来るだろうかと考えると、これまでは広告代理店に任せきりだった広告契約を仕入れの契約と同等に捉えるべきなのかもしれない、と思っています。
そんなわけで、目下広告関係の法律書を読み漁っていますが、間違いなくその中心に据えられるであろう本がこちら。
『広告の法理―紛争と法的責任
弱点を先に言ってしまいますと、平成10年第1刷発行でそのまま改訂されていないんですよ。それが気になってずっと買い控えしていた本でした。
ところが、BLJ2月号で電通の法務部長さんが推薦されているのを見て、買わない訳にいかないなあと、重い腰を上げて購入。
広告法務の5本柱を1冊でカバーする本
広告の法務と一口に言っても
1)媒体業者と広告業者との広告出稿契約
2)広告主と広告業者との広告出稿契約
3)広告出演者との出演契約
この3種類に大きく分かれるわけですが、そのすべての契約関係について漏れなく触れられている点でなかなか類書を見ませんし、
4)(契約関係にない)広告の受け手としての消費者に対する責任
さらには
5)広告内容の審査・自主規制の法的論点
まで1冊の本の中で言及している本はそうそうありません。
一方で、インターネット広告の責任については、平成10年刊といえばプロバイダ責任制限法が施行される4年前ということもあって、多くは触れられていません。ここは冒頭に申し上げた弱点がモロに露呈しているところではあります。
しかし、今時ネット広告の特殊な責任論についてはいくらでも専門書がでているので、そちらでカバーして頂ければ内容的にまったく問題無しと考えます。
というわけで、そのボリュームと網羅性に圧倒されっぱなしの430ページ。
このぐらいの厚みの法律書であれば2日で読み切るのが私の通常のペースなんですが、この本に関しては4日程かかってしまいました。
それぐらいかけて読み込む歯ごたえも価値もある本だと思いましたし、広告法務を体系的に理解するためのは欠かせない本だろうなと思います。









