4か月前に弊ブログでも書いていた私の悩みを解消してくれる、画期的な本がもう出てしまいました。





その4ヶ月前の私の悩みがこちら。

【本】『新しい商標と商標権侵害』― 知財業務の難しさを生む権利の「跨り」と「狭間」(企業法務マンサバイバル)
知財の仕事の難しさは、特許・意匠・商標・著作権、そして不正競争防止法と、それぞれの分野だけでも深さがあるのに、その権利の「跨り」について両方を考慮しなければならないところ、もしくは「狭間」になって抜け落ちがちなところ、そういったところにこそあると常々感じています。

本書は、まさにこの「跨り」「狭間」を埋めるために、意匠法/商標法/著作権法/不正競争防止法/民法の5法をどのように用いるべきかについて横断的に解説します。特許法が対象外なのは、デザインなので当然ですね。

前半で各法の概要を、後半でその各法を使った具体的な保護の手法を説きます。その対象は有形の商品デザインにとどまらず、空間デザイン(店舗の外観、内装、陳列などのいわゆるトレードドレス)、情報デザイン(GUI、情報レイアウト、見出し、データベース、アイコン、タイプフェイス)と、無形のデザインまでを幅広く取り扱っているのが特徴。中でも前半の意匠法の解説は、適切な入門書が見当たらないこの分野にあって分かりやすさが際立っていました。また後半についても、特に情報デザインをどう保護するかというテーマは、あらゆるサービス業の知財担当者が頭を悩ましているはずのポイントです。それだけに、“プロダクトデザイン”というタイトルのせいでこの本をスルーしてしまう人がいそうで、少しもったいない気もしました。

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筆者が冒頭のP8ー11で述べている基本的な5法の使いこなし方をさらにざっくりと要約したメモを作ってみました。「こんな基本的なフレームワークなんて分かっているつもり」でも、文字にしておくと、いざというときの対応で混乱せずに済むものです。

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本書のコンセプトと構成の妙については文句のつけようもない一方で、情報デザインの保護について述べた5章における各結論部については、その多くが「情報デザインの保護は(現行法では)難しい」という断定的な結論が多く、個人的には首肯しがたい部分もありました。しかし、その部分を割り引いても、法律という武器と防具をフル活用して守るべきものを守るために戦わなければならない法務パーソンに多くのヒントを提供してくれる、やはり画期的な本だと思います。