7年ぶりに加戸守行著『著作権法逐条講義』が帰ってきました。9月には発売されていたようです。なんで誰も教えてくれないんだろうと文句を口にしたら,「それがあなたのブログの仕事でしょ」って言われました…。

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私が法務部門に配属されて初めてこの書の四訂版に出会ったときはえんじ色の装丁,06年の青色五訂版は恥ずかしながら買うタイミングを逸して買わずじまいにおりまして,今回久しぶりに購入した緑色六訂新版は厚さ約23cm,頁数にして1070ページにもなっています。

まねきTV&ロクラク2の二転三転,フェアユース規定導入議論におけるゴタゴタ,そして直近では必殺のマジックワード「枢要な行為」が多様された自炊代行違法判決と,著作権法の硬直的な条文適用ぶりをみるにつけどんどんこの分野の興味が薄れて白けモードになっている私。しかし法治国家に居てそこでゴハンを食べさせて貰っている以上は,仕事上その条文解釈とお付き合いせねばなりません。そういった硬直的な適用と割り切ったお付き合いをするという視点で選ぶなら,いくつか存在する同じコンメンタール形式の本でも,加戸先生の後輩にあたる歴代の文科省著作権法担当者が改訂作業を重ね事実上の公式見解書となっているこの本とあえてお付き合いするのが一番なのではないか,と思います。

そんな加戸先生も3年前に公職を離れられたということで,色々といいたいことを言える立場になられたとのこと。あとがきにもありますが,シェーン事件最高裁判決に対する反論を数頁にわたり堂々展開されているのは,ひとつの見所と言えましょう。

著作権法逐条講義 〈六訂新版〉
加戸 守行
著作権情報センター
2013-08-28