元三井物産法務部の山本孝夫先生が書かれた『英文ビジネス契約書大辞典』は、日本で市販されている英文契約例文集としてはボリューム・バリエーションが最も豊富な一冊として愛用されている方もきっと多いことと思います。しかし、2万円弱のお値段、デカすぎ&分厚すぎる装丁(箱入り大型本P768)、そうこうしているうちにすでにAmazon等でも入手困難となった(日経出版の直販サイトでは入手可能?謎)こともあり、手が出ずじまいの方も多かったのではないかと。

そんな方におすすめなのが、本日ご紹介する2冊です。

英文契約書の書き方 (日経文庫)英文契約書の書き方 (日経文庫)
著者:山本 孝夫
販売元:日本経済新聞社
(2006-05)
販売元:Amazon.co.jp

英文契約書の読み方 (日経文庫)英文契約書の読み方 (日経文庫)
著者:山本 孝夫
販売元:日本経済新聞社
(2006-06)
販売元:Amazon.co.jp


この2冊、私も今回買ってみて分かったのですが、あの『英文ビジネス契約書大辞典』の中からおいしいところ・よく使われる表現だけを収録した“山本孝夫例文集ベストセレクション”なんですね。
  • 1993年『書き方』初版発売
  • 2000年『大辞典』発売
  • 2006年『書き方』(第2版)と『読み方』の2冊が同時発売
という経緯を辿っていることからもそんな予感はなんとなくしていたんですが、この本の中にも日経出版のサイトにもそうとは書いていませんでした。念のため、収録されている例文と解説を比較してみたところ、「だ・である」調が「です・ます」調に変更となったり、例文中にでてくる企業名が変更になっていたり、大辞典の誤植がさり気なく訂正されていたり(『大辞典』例文234にでてくるnon-exclusive, transferable rightという理論上ありえるものの実務ではそうそうお目にかからないライセンスが、そのコピーである『読み方』例文97ではnon-exclusive, non-transferable rightにちゃんと直されている等)する以外は、ほぼ内容は変わらず。冒頭述べたように、『大辞典』の購入に踏み切れずに二の足を踏んでいる方って結構いらっしゃるので、そうならそうとはっきり案内をしたほうが、売れるのではないでしょうかねー。

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『書き方』『読み方』というタイトルも、おそらく出版社が便宜上つけただけのもので、2冊そろえることに意味がある構成になっており、これらはセットで買うのが正解です。元が一冊の本から生まれているわけなので当たり前ですよね。百歩譲ってどちらか一冊だけ試しに購入するとしたら、『書き方』の方でしょうか。『読み方』の方は、『書き方』に収められなかったリーガルジャーゴン(法律専門用語)の解説にライセンス契約の例文ばかりが収録されているという特殊な編成になっているためです。

以上、なんだか先に『大辞典』を買ってしまった人の愚痴のように聞こえるかもしれませんが、実際あの本を持ち歩くのは困難で、私も仕方なく『大辞典』は自炊代行でPDFファイルにした上でiPadに入れて持ち歩いているものの、定番の例文を見るだけならあの例文量の中から探すよりこっちの方が早いですし、軽いですし、最近はこれを手元に置いて便利に使わせていただいてます。そして何よりコストパフォーマンスの良さ。547例文が詰まって18,900円(税別)の『大辞典』と全く同じクオリティの例文が『書き方』101/『読み方』158のあわせて259例文で1,720円(税別)。一例文あたりの単価比較で1/5以下なわけですから、どう考えてもこっちの方がお得ですね。