1月7日にソーシャルゲームの未成年課金に関する記事が世間を騒がせた後、図ったかのようなタイミングで1月9日に消費者庁から「カード合わせ」に関する新たな文書が発表されました。
▼インターネット上の取引と「カード合わせ」に関する Q&A(消費者庁)
twitterタイムラインにいらっしゃる法務パーソンの反応や、ネット上の書き込みを拝見していると、「役所にしては非常に読みやすい・親しみやすい文書である」と、高い評価が集まっていました。しかしそれでも、一般の方々はもとよりゲームを普段やっていないであろう弁護士の皆様にはいまいち中身的にピンとこなかったようで、このQ&Aが出たという事実以外、Q&Aの具体的内容の是非についてはあまり話題にはなっていません。また、本文書によって一番影響を受けるであろうソーシャルゲームの業界団体JASGAで監事を務める森・濱田松本法律事務所の増田雅史先生も、以下のような冷静な受け止めをされていて、特に新たな見解が示されたわけではなく影響は限定的、と評価されているようです。
実質的には、運用基準に関するパブコメ回答の続報ですね。→消費者庁 - インターネット上の取引と「カード合わせ」に関するQ&A caa.go.jp/representation…
— 弁護士 増田 雅史さん (@m_masuda) 1月 9, 2013一方で、私はこれを読んでえも言われぬ違和感を感じました。というのも、このQ&Aは全面的に禁止されている「カード合わせ」について述べている体を取りながら、ネット上のデジタルアイテムという実体のないものについて「何らかの経済上の利益」を積極的に見出そうとし、これに対して「カード合わせの禁止」以外の景品規制(景品上限額・総額規制)を及ぼそうとする姿勢が滲み出ているように読めたからです。特に、「カード合わせ」のQ&Aのはずが、Answerの記述の中でところどころ「カード合わせ」から離れて「取引の付随性」「正常な商慣習に照らして取引の本来の内容をなすと認められる経済上の利益の提供」の判定基準について踏み込んだ(しかしかなり曖昧な)記述がある点が、とても気になります。何かAnswerのそういった曖昧な部分だけを読んで早とちりした事業者を萎縮させ、自主規制を加速させる意図があるのかと思ってしまったのは、きっと私だけでは無いのではないかと。事業者の誤認や不安を誘発するような書き方があまりにエスカレートするようだと、事業者側だけでなく行政側の文書にも表示規制が必要うわ何をするやめくぁwせdrftgyふじこlp…というのはまあ冗談にしても、そういう目でタイトルにもう一度目をやると、冠に「ソーシャルゲームの」「オンラインゲームの」ではなく、わざわざ「インターネット上の取引と」という謎の枕詞をつけているのも、なんだかとっても気になって胸のあたりがざわざわします。この点、ソーシャルゲーム業界だけでなく、インターネットサービスに携わる企業の方であれば読み込んでそのニュアンスについて理解と対策検討をしておくべき文書、と言ってよいのではないでしょうか。
実際、IT業界に精通している専門家はどのように受け止めているのだろうと、その筋の方々何人かにもヒアリングをしてみたのですが、「景品規制全般を拡大しようとするニュアンスが漂っている文書ですね」ということで意見が一致。またその過程で以下ご参考にリンクをさせていただいたような、とても鋭くかつ具体的な分析を展開されているTumblrもご紹介いただくことができました。こんな風に、IT業界にお強い専門家の皆さんのご見解も拝読して研究を深めつつ、インターネット取引に対する消費者庁の規制の動きを引き続き見守っていきたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いします( ´ ▽`)ノ。
ご参考:
▼消費者庁が新年早々仕事してる件
▼(続)消費者庁が新年早々仕事してる件










