法務の仕事とは何か」については比較的多く語られているのに対して、「コンプライアンスの仕事とは何か」というのは、これだ!というものに出会ったことがありません。

法令だけでなく、広く社会的規範や企業倫理にも適うように・・・

この常套句に納得している方は皆無なのではないでしょうか。

そんな折、今発売されているBLJ1月号の特集「形式的コンプライアンスの打開策」でちょっとした取材協力をさせていただくことになって、編集者の方とお話ししていた際、この数年間取り組んできたコンプライアンスの仕事がいつの間にか自分の中で腹落ちしていることに気づきました。

BUSINESS LAW JOURNAL 2011年 01月号


  1. ステークホルダーの期待を探り、
  2. その期待に対し、自社の広告・契約・サービスのあり方を含む態勢の中で「応えているフリをして本当は応えられていない期待」がないかを洗い出し、
  3. 法律上絶対に沿わなければならない期待に背いてないかをフィルタリングした上で、
  4. 残った「応えるか応えないかを選択しうる期待」に対し、現場として・経営として沿うつもりがあるかないかを決断させ、
  5. 「実は今はまだ応えられていないが応えたい期待」にどう品質管理をしたら沿えるようになるか、一方で「実は応えるつもりのない期待」には、期待に応えられないことについてステークホルダーに対しどう説明責任を果たすかを検討し、
  6. 最終的に、ステークホルダーの期待と会社の現実とを一致させる

これがコンプライアンスの仕事だと思います。

どうしてもやらせ感・やらされ感の漂う仕事ですが、「ステークホルダーに対する言行を一致させ、誇りを持って堂々と接することのできる会社に近づける仕事」と捉えて取り組まれると、やりがいのある仕事になるのではないかと思っています。