本日紹介する本は、蔵出しとっておきな感じの逸品。

・早い:時間をかけず、
・安い:コストもかけずに、
・うまい:ちょうど良い塩梅の
取引審査体制を作りたいという要望にズバリお応えできる本だと思います。

業種別「目利き力」―DASP‐4列SWOT分析活用法



定量評価と定性評価をバランスよく

この本が提案する企業分析手法の名前は「DASP-4列SWOT分析」と言います。

DASP(ダスプ)とは、
・Debt 負債
・Asset 資産
・Sales 売上
・Profit 利益
この4つの切り口で定量的な評価をする手法を言い、

4列SWOT(スウォット)とは、
・Strength 強み
・Weekness 弱み
・Oppotunity 機会
・Threat 脅威
の視点からあらかじめ用意されたチェック項目を4つ切り口で(4列の)表形式に整理して定性的な評価をする手法を言います。

このDASPによる定量評価=過去実績評価と、4列SWOTによる定性評価=将来性評価を組み合わせて、バランスの良い目利きをしよう、というのが、この本の目指すところ。

ここ数年出版されている企業分析の本を見ると、CFを使って分析しようとするものがほとんど。しかし実務上CFは上場企業以外では入手困難です。
その点DASPの良い所は、CFをあえて使わずにBSとPLだけを使って
D:自己資本比率
A:流動比率
S:総資本回転率
P:売上高経常利益率
の4つの指標で見ようと割り切っています。
他方、4列SWOTの方は、チェック項目リストが業界毎にカスタマイズされてあらかじめ用意されているところなんかも、私が気に入っているポイントです。

ややもすると、お手軽感だけがウリのようなご紹介に見えるかもしれません。しかし、実はその視点の裏に込められた思想は、弊ブログでもご紹介済みのこのあたりの本と重なっていたり。
もう少し深く企業分析の視点を理解したい方には、こちらもあわせておすすめします。

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座



また、著者が所属する株式会社ブレインコンサルティングのHPには、この「DASP-4列SWOT分析」を行うためのフォーマットがExcelファイルで提供されています。
これだけ見ても分からないとは思いますが、雰囲気を掴みたい方はDLしてみては。
DASP-4列SWOT分析についての解説・ご利用方法 (PDF)
DASP-4列SWOT分析フォーマット (XLS)

「中小企業に融資を健闘する金融機関の職員向け」に書かれた本とのことですが、お手頃で現実的な審査体制をサクッと作りたい管理部門の方、作らされる役目を負わされがちな一人法務の方なんかにうってつけかと思いますよ。