先着1万人が無料で全文をDLして読めるという『フリー』を読ませてもらいました。
『フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
世の中に今起こっている変化についての断片的な知覚が、猛烈な勢いで整理された状況です。
自由と無料にまたがる特許権や著作権などの知的財産権を、フリーが攻撃しているという意見がある。それを唱える人は次のように考える。人々は報酬が無ければものを創作しようとしない、と。特許権や著作権は、クリエーターが報酬を得られるように保証するものだ。では、価格がゼロに近づいていく市場において、特許権や著作権はどういう意味を持つのだろうか。
収入については、彼らは間接的に得ることになる。無料製品の近くでサービスを売ったり(リナックスのサポートなど)、他人が自分の作品に与えてくれた評判という通貨(正当な信用がついてくる)を利用して、よりよい職業を得たり、報酬の得られる仕事をしたりすることで金銭に変えるのだ。
発明や創作といった人間の活動は、“フリー”以前は特許権や著作権として貨幣価値と直接交換することを目的とされてきたわけですが、今まさに始まった“フリー”の時代には、そういった活動は「注目と評判」という新しい通貨と交換することが目的になっているというのが、この本における著者の主張。
そうなると、憲法13条から導かれるパブリシティ権・名誉権や、著作権法における氏名表示権・同一性保持権といった、今の法律ではまだ手薄というかあまり活躍してない権利に活躍してもらわなければならない時代になりそうです。
一方で、そういった法律・権利が発展したとしても、貨幣経済を前提として作られた今の法律の発想のままでは、(差止権などもあるにはありますが)最終的には金銭に置き換えて損害を賠償させて救済する力しか持ち得ていない、という問題もあります。
社会が“フリー”に一気に移行していこうとする中で、法律はどうこれに追いついていくのか。うかうかしていると、こういった新しい価値観の登場の前に、法律が役に立たないものになるのかもしれません。









