初版が昭和62年。

まだ日本においてはリスクマネジメントの夜が明けていない頃に、アメリカからその理論を持ち込み、日本の事情にあわせてカスタマイズしながら見事に「総論」としてまとめあげているのがこの本。

リスク・マネジメント総論



米流リスクマネジメント学をいち早く日本流に噛み砕く

リスクマネジメント黎明期の日本において、いち早くその理論を持ち込んだ本だけあって、私が読んだリスクマネジメントの本の中のいくつか(ex.『プロフェッショナル・リスクマネジメント』)でも引用されているように、日本のリスクマネジメント論の原典ともいうべきこの本。いつかは読んでみたいと思っていたのですが、やはりリアル書店では見つけられず、結局Amazonでブラインド発注。

実務的か学術的かで言えば、タイトルから想像できるとおり学術的な本でした。とはいえ、アメリカの伝統的なリスクマネジメント論の「おいしいところ取り」になっているので、懸念していた程の小難しさはなく、実務に寄り過ぎていたきらいのある自分の頭を体系化するのには、丁度いい感じ

また、(決してキレイとは言えないのですが、)ただでさえ言葉の定義が微妙な「リスク」や「リスクマネジメント」の概念を誤解無く伝えようと、こんなチャートとか
s-riskmanage3-1

こんなチャートとか
s-riskmanage3-2

が要所要所にたくさん挿入されています。これが分かりやすさのポイントでしょうか。

武井先生は、日本にリスクマネジメントという学問や考え方を根付かせたい・広めたいという一心で、この本を書かれたのだろうなと感じます。