新書よりもほんの一回り大きいコンパクトサイズに、リスクマネジメントの要諦が纏められた、“キングオブリスクマネジメント入門書”ともいうべき本がこれ。
『必携リスクマネジメント入門―リーダーが正しいリスク対応をするために
幹部向けリスクマネジメント研修のテキストとして
最初の2つの章がいきなり、
Step1 リーダーとしての心構え
Step2 リスク発生時の対応方法
となっていて、リスクとは何かとか、リスクマネジメントは何かという議論がすっ飛ばされているので、ちょっと唐突感があるかもしれないこの本。
こんな順番になっているのは、「まえがき」にもあるとおり
リスクマネジメントの入門書として、経営者の方を中心に観念論でなく、行動書として使えるような本とすることを目指しているこの本のコンセプトから。
この冒頭の2章も悪くは無いのですが、この本の真価は、むしろそれ以降のパートである
Step3 「リスクマネジメント」の本質をあらためて考察する
Step4 リスクの問題解決の手順と内容
Step5 リスクマネジメントの維持・定着化
の3つの章で発揮されている感があります。
難解な専門書で語られるリスクマネジメントのポイントやノウハウのおいしいところを、“シンプルな図表”と“理解しやすい言葉”でつまみ食いしていくような内容になっていて、(深い理解にまで到達するかどうかはさておき、)「リスクマネジメントってこんな感じ」というイメージと、要所要所で取るべき具体的行動が取れるような本になっています。

リスクマネジメントの考え方を難しい言葉で語る本は探せばいくらでも見つかるもの。自分で勉強する時は、そういった本を繰り返し読んで噛み砕いていく作業自体が勉強になるわけですが、リスクマネージャーとして社員にそれを浸透していく過程においては、易しい言葉で、しかも分かりやすい順番で話せるかどうかがポイントになります。そんなシチュエーションで、この本の説明の仕方はとても参考になると思います。
幹部を中心にリスクマネジメントの意識醸成をなるべく早く図りたい、でもそのための研修資料を作っている暇は無い・・・というような状況であれば、自分でゼロから研修用のテキストを作るより、この本を人数分買って配って勉強会を開いてしまうのが手っ取り早いかもしれません。









