私の所属する会社は、従業員を鼓舞するための社内イベントがとにかく大好き。この4月も、当然のように各部門でイベントが目白押しです。
そのような場でCDなどの音楽著作物をBGMに使うことについて、著作権法上問題ないかを以前検討した経緯がありましたので、何かのお役に立てばと。
著作権は社内イベント利用にも及ぶ
著作権法第38条1項には、
公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述について実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。と定められています。
つまり、
1)営利性がない
2)聴衆・観衆から対価を取らない
3)実演家等に報酬を払わない
という3要件がそろえば、著作権は及ばないということ。
社内イベントで音楽をBGM利用するというケースでは、2と3の要件は問題ないと思います。一方で1の要件については、会社のオフィス=営利事業を行う施設であること、かつ会社が音楽を利用し従業員の士気を高める行為は営利活動の一環でもあることから、この要件に抵触する解釈となります。
従い、著作権法上は、たとえ社内のイベントであってもBGMとして音楽著作物を利用する場合は著作権者の許諾が必要となる、それが原則です。
JASRAC規定は意外とやさしい
ところが、音楽著作物の著作権管理を行うご存知JASRACの利用料規定には、こんな定めがあります。
▼お店などでBGMをご利用の皆さまへ(JASRAC)
▼BGMの使用料規定・備考(JASRAC PDFファイル)
福祉、医療もしくは教育機関での利用、事務所・工場等での主として従業員のみを対象とした利用又は露店等での短時間かつ軽微な利用であって、著作権法第38条第1項の規定の適用を受けない利用については、当分の間、使用料を免除する。
免除する、っていうのがまあちょっと上から目線気味なんですが、著作権法どおりの権利を主張しない(いつものJASRACらしからぬ)奥ゆかしさは、結論としては妥当なところですね。
ということでまとめると、
「社内イベントでの音楽著作物のBGM利用には、著作権は及ぶものの、JASRAC管理の音楽著作物であれば使用料を払わずに利用できる。」
ということになります。
ところで、うすうす疑問ではあったんですが、この利用形態でもJASRACへの演奏利用申請って必要なんでしょうかね?
[入場料 有・無]とか[出演者への報酬 有・無]の記入欄まで丁寧に用意された申込書を見ると、利用申請を前提としている雰囲気が漂ってるんですけど・・・
▼演奏利用申込書(JASRAC PDFファイル)









