ろじゃあさんのエントリを見たdtkさんのエントリを見て、大学時代にBeatlesサークルに入り、HofnerとRickenbackerのベースをそれぞれ20万円以上出して買い、Paul役としてBeatlesの曲を150曲以上コピーした私が来ましたよ。

あなたが好きな「ビートルズ」の曲は?

何せBeatlesのコピーしか許さないという濃いサークルにおりましたので、Beatlesのことは隅から隅まで知っているつもりですし、好きな曲を1曲決めろと言われても無理な注文なんですが、人に大学時代のサークルの話をするとこの質問は必ずされるので、こう答えることに決めています。

「A Day in the Life」です、と。

その理由は、本当の意味でPaulとJohnの“共同著作物”だからです。


Lenon-McCartneyによる本当の意味での共同著作物

PaulとJohnは、Beatles時代に作った曲は全て例外なく“Lenon-McCartney”という共同名義でクレジットしています。それがBeatlesを組んだときの2人の約束だったから。

しかし、実際はそのほとんどがPaulかJohnどちらかが単独で作った曲。
本当はどちらが作った曲なのかは、メインボーカルがどちらになっているかで分かります。Johnが歌っていればJohnの曲。Paulが歌っていればPaulの曲。シンプルですね。

そういったわけで、クレジット上は共同著作になっているものの、実は2人で共同で著作した曲というのはほとんどありません。

そんな中でも、本当の意味でPaulとJohnが共同で作った数少ない曲の1つが、A Day in the Lifeなのです。



Johnが作って歌うAメロ。
Paulが作って歌うBメロ。
完璧に違う曲調のこの2曲を、プロデューサーのGeorge Martinが作ったと言われるオーケストラ40人超が奏でるカオスな繋ぎのパートでブリッジし、1曲に仕上げた曲。

サビが無い。
2人がそれぞれ別々に作りそれぞれが独りで歌うAメロとBメロだけ。
しかもAメロBメロそれぞれだけを聞いても、何のことは無い単調なつまらない曲。それが1つの曲になることで、物語と感動を生んでいる

後年Johnが、「Paulとの共同作業の中で、この曲を作っているときが一番楽しかった」と語ったそうですが、まさにBeatlesならではの奇跡。

著作権法2条1項12号 共同著作物
二人以上の者が共同して創作した著作物であつて、その各人の寄与を分離して個別的に利用することができないものをいう 。

著作権法の教科書で、共同著作物をわかりやすく具体的に例示できている本を見たことがないのですが、そんな教科書を見るたびに、A Day in the Lifeこそが共同著作物のお手本ではないか、と思う私なのでした。