webサイト等からのコピペはだめだよっていうことを、現場社員に研修なんかで話していると絶対に出てくる質問(というか反論、ではなく抵抗)。
「でも、引用だったらいいんですよね?」
現職の人材サービスは、ご紹介する企業に関する情報を口頭で/メールで/文書で求職者に提供する情報ビジネスです。そのために、新聞・雑誌・webサイトなどからいろいろな情報を日常的に収集しています。
その情報収集・伝達のシーンにおいて、(著作権に疎い社員が行いがちな)許諾を得ない記事のコピペ・転載は、限りなく違法な複製でありまた二次利用であり、著作権侵害であると言わざるを得ない。
日本の実態に鑑みると厳しすぎるかもしれませんが、私はそう回答しています。
しかし、「出所明示をはじめとする適法な引用要件を満たせば引用として認められる余地はあるのではないか」と、現場から詰め寄られるケースも増えてきました。
法曹でもない私が、厳しめの法解釈論をぶっても説得できないか・・・そんなもどかしさを感じていたところ、手に入れて間もない中山信弘先生による『著作権法』P256にこんな記述が。
引用の概念は特に定義されていないが、報道・批評・研究等の目的のために、他人の著作物を自己の作品(著作物である必要があるか、という点については後述)に採録することといえよう。その意味から、自己の編集著作物やデータベースの中に他人の著作物を利用することは、その目的からして引用に該当しない。
編集著作物やデータベースへの取込みに限定した言及ではありますが、中山先生にこれだけはっきりとNoと言ってもらえてすっきりしました。
このように考えると、報道・学術利用と違う営利を追求するビジネスでの情報収集と流通において、「引用の必然性」要件を満たすことはほぼ不可能と考えなければならないかもしれません。
そこで出てくるのが最近話題の“フェアユース”なわけですが、その話題は私も勉強を深めてからまた取り上げたいと思います。
引用の限界論については、FJneoさんがgihyo.jpに連載された記事がありますので、是非そちらもご覧ください。
▼ネットだから気をつけたい! 著作権の基礎知識










仮に引用の要件をクリアしても、「同一性保持権とかの人格権でやられる可能性がある」ってことをきちんと書いてない法律系ハウツー本もありますからねえ。
特に職務著作だと、著作権者に同意とっても、人格権はだれにあるかわからないということもありますし、危険なんですよね。
はやくフェアユースが条文で出来てほしいです。
まあ、今度はフェアユースかどうかで結局モメるんでしょうが・・・。