ケース
Yが経営するレストランで、家族3人で食事をしたXから翌朝
「昨夜のレストランの食事が原因で家族が食中毒にかかった。妻は入院している。」
と連絡が入った。
レストラン部門からは、
「これから出向いてお見舞いをしつつ、詳しい事情を聞こうと考えているが、対応において法的に留意すべきことはあるか。」
「今後、損害賠償請求等どのような展開が予測されるか。」
との問い合わせがあった。
問題
設問(1)
法的見地から、レストラン部門が顧客Xに会って確認すべき事項は何か。
設問(2)
Xに最初に接触する際、どのように接し、Yの法的責任についてどのような見解をもって言及すべきか。
設問(3)
Xとその家族以外に検査すべき対象、確認すべき事実と相手方を述べよ。
設問(4)
食中毒の原因がYのレストランの食事にあった場合、XはYに対し損害賠償請求をなしうるが、その法的根拠を3つ挙げよ。
設問(5)
Xらが法的に賠償請求しうる損害の項目を列挙せよ。
回答
設問(1)
・食事をしてから発症にいたる経緯
・診断内容(診断書)
・嘔吐物の提供可否
・現在の病状
・当日の他の食事内容
・既往症、アレルギー等の有無
・通院/入院の見込み日数
・発症者の職業
設問(2)
病状についてお見舞いし、レストランの食事に原因があったのであればお詫びをしたい旨、断定的にならないように気をつけつつまずは謝意を述べる。そして、レストランの食事に原因があったのかどうかを調査中であること、調査結果については専門家等も起用し真摯に検討し改めて報告する旨申し伝える。
敵対的なムードをなるべく解消し、むしろ相手方から詳しい経緯や周辺情報を提供してもらえるような関係作りに配慮し、相手の発言を記録しておく。
Yの法的責任については、事実関係を明らかにし食中毒の原因物質がレストランの食事にあったと判明したときは、補償その他損害賠償について改めてご相談させていただきたい旨にとどめ、否定も肯定もしないようにしておく。
設問(3)
・レストラン内の食材、器具の検査
・調理師、配膳人の検査
・主治医へのヒアリング
・保健所へのヒアリング
設問(4)
・債務不履行責任(民法415条)
・製造物責任(製造物責任法)
・不法行為責任(民法709条)
設問(5)
・通院費
・入院費
・入院雑費
・交通費
・休業損害
・慰謝料
要復習ポイント(自分用メモ)
・所轄保健所への類似事例ヒアリングは思いつかなかった。
・料理でも製造物責任が追求できる。
・入院雑費 裁判上は1,300円〜1,500円の確定金額で請求できる。
・休業損害は学校に通学する者については請求できない。
・後遺障害が残れば、逸失利益や後遺障害慰謝料請求の可能性も
ある。
(ビジネス実務法務検定試験1級公式テキスト Case14を基に検討)









