年金というニッチなテーマなのに、“第5版”な時点でタダモノではないですよね。
1998年に初版が発刊されたのち、年金制度変更のたびにきちんとフォローするために版を重ねた結果の“第5版”。
それだけに、内容・解説も非常にこなれたものになっています。
私も、この本の説明と図解のおかげで、やっと
1)旧来の恩給・船員保険・自営業者の福祉年金等を
国民年金・厚生年金・共済年金に統合していった経緯
2)厚生年金基金の「代行部分」/「付加部分」/「加算部分」
の違い
3)「代行返上」の意味
がはじめて腹に落ちました。
1)については、P26のチャートで一目瞭然に。(クリックで拡大)

2)は、概略以下のような違いがあることが分かりました。
代行部分:
厚生年金基金法に基づく厚生年金基金という法人が、
国に代わって、厚生年金の給付や運用の一部を行う
部分
付加部分:
企業独自の負担で給付を行うプラスアルファ部分では
あるが、代行部分と同様に標準報酬の再評価/物価ス
ライドをしない部分
加算部分:
企業独自の負担で給付を行うプラスアルファ部分であり、
かつ、基金独自の設計で運用する部分
3)については、
運用利回りが予定利回りを下回ると、本来国がその利回りの
差分を負担すべき代行部分についてまで企業が穴埋めしなけ
ればならない
↓
運用環境が悪化した90年代以降、これを嫌った企業が代行部
分を国へ返上したいと要請
↓
この要請を受け、確定給付型企業年金・確定拠出年金(企業型)
への移行を認めた
という流れが分かったのが大きな収穫でした。
国民年金、厚生年金、厚生年金基金、確定拠出年金といった、年金の諸制度についてはなんとなく分かっているけど、その相互の違いははっきりと説明できないという方に、特におすすめします。









