好業績をあげ続ける企業は、人が生きる企業である。

人を生かすことに成功している7つの成功企業事例、そして成功事例だけでなく、(失敗とまではいかないが)成功しきれていない1つの不成功企業の事例の両方を細かく紹介しながら、そのことを実証しようと試みる本。



ハーバードが学習効果を追求したら、“徹底した事例紹介”になった

人が生きる企業に共通している点は、以下の1点に集約されると言っています。
「最初に戦略を立て、戦略にあった組織を作り、組織に会った人材を採用する」という戦略マネジメントの常識をあえて一蹴している。まずは価値観を固め、それに沿って組織、ひいては経営のあり方を決めているのである。

どうやらこれがこの本の結論ではあるものの、おもしろいことに、この本の著者はひたすら実際の企業の詳細な事例紹介を行うのみで、決して“正しい答え”“正しいやり方”を読者に押し付けようとしない独特の間合いを保ち続けます。

その理由は以下のとおり。
長年ビジネススクールで教鞭を執り、MBAコースの学生やエグゼクティブ向けセミナーの参加者と接してきた経験から、私たちは興味深い発見をした。高い学習効果を求めるのであれば、経営者や企業の事例を詳しく紹介するのがベストだということである。
研究によれば、最も高い学習効果を得るためには、他者が様々な状況に対処する様子を観察したり、その言葉に耳を傾けたりするのがよいそうである。

数多くの成功企業の事例に触れながら、自分自身の組織論・人材論とも対話し、組織はどうあるべきかという“ミステリー”を解いていく感覚が得られるこの本。

同時に、我々ビジネスパーソンは、現実のビジネスの中でこの“ミステリー”を解き明かしていかなければ生き残っていけないのだ、ということを強く認識させてくれる本でもありました。

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