ITmediaBizさんの記事「言いづらいから」――転職時に交渉しないと年収ダウン?を読んで、人材ビジネスに携わる立場から、転職を考えるみなさんに少し注意喚起を。


この記事では、
自分の市場価値が分かるまたとない機会だから給与交渉はすべき
と言っています。

交渉をすることに私も反対はしませんが、交渉のタイミングは慎重に考えていただいた方がいいです。

私も人材ビジネスの法務という職業柄、数々の内定時のトラブルを垣間見ていますが、内定通知書が出た後の給与交渉は、かなりの確率で内定取消につながります

企業は、
1)本人の過去の給与
2)面接(や人材紹介会社経由)で聞いた本人の希望額
3)その会社での入社時ポジション
等を総合的に勘案して給与を決め、社内稟議を通し、内定通知書を発行します。

内定と言った以上、企業は、その条件での入社を拒否できない交渉上弱い立場になります。

一方、求職者の方はと言えば、苦しい選考を勝ち抜き内定を確保した喜びで気が大きくなってしまいがち。ここで、「もう少し上げて頂ければ気持ちよく入社できるんですが」と再交渉したがる方がとっても多い(もっとも、本人は再交渉という意識がなく、初めて対等な立場で交渉できると思ってしまいがちなところに、この問題の根本があります)。

しかし、この後だしジャンケンをされると、企業としてはかなり「冷める」のです。こいつ、第一志望とか言っておきながら足元見て調子のりやがって、結局金目的の転職かと。社内調整してやっと稟議を通してやったのにと。
そして、「だったら来て頂かなくて結構です。」という結果につながります。
(ワンマン社長が給与を決めてオファーを出す会社では、この傾向はさらに顕著になります。)

どうしても譲れない給与水準が(本当に)あるなら、遅くとも内定通知が出る前、基本的には面接の場で直接伝えておきましょう。伝えたのにも関わらず内定通知に希望額が書いていなかったなら、そう評価されたと受け止めてください。

「内定を勝ち取ってから交渉すればいいや」と思っていると、結局内定を取り消され、時間の無駄を生みます。

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