担保の確保や契約といった、債務不履行させないための予防的債権保全よりも、債務不履行が起こっちゃった後の回収実務の詳細解説に振り切っているのが特徴的なこの本。
全262ページ中、約160ページが回収実務に割かれています。
債権回収についての本とはいえ、普通はもうちょっと担保権の解説なんかにページ数を割くんですけどね。そのあたりは他の本に任せますって感じなところが、この本の価値を高めています。
公正証書作成に要する費用、強制執行の費用(強制執行って着手金・報酬金あわせて1〜4%払わないといけないのご存知ですか?)などの費用関係、不動産執行の申立てから弁済金・配当交付までの流れをフローチャートにしてくれるなど、実に細かい回収実務知識がテンコ盛り。
「公証人は全国で約500人」(意外と少な!!)、「動産執行の執行不能率は69%」(スゴ高!!)など、どこで調べたのか分かりませんが、マニアックなネタもところどころ挟んであり、読んでて飽きません。
「回収」の具体的手段の法務解説書としては、以前ご紹介した『債権回収』や『与信・債権回収管理ハンドブック』よりも詳しく、最も細かいレベルでしょう。
さらにダメ押しで、「債権回収と犯罪」という章まで用意されていて、ここでは、債権者が回収時に起こしがちな犯罪という観点だけでなく、債務者側の犯罪も取り上げられていたのが、興味深かったところ。
民事再生法246条に「詐欺再生罪」っていう刑罰が定められているのご存知でした?
ホント最近、無責任な債務逃れとしか思えない民事再生事件にいくつも巻き込まれていたので、久しぶりにこの本を読んで、この罪で告訴してやろうかと思っている次第です(笑)。
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