転職をすることになって初めて意識することになるであろう、企業年金のこと。
そもそも毎月保険料を支払っている厚生年金のことすら分かってないのがほとんどの日本のビジネスパーソンの実態なのですから、企業年金とは何かと聞かれても、ほとんど回答できないのではないでしょうか。
企業年金の中で今後主流になるであろう制度である確定拠出年金とは何かと聞いても、「日本版401Kってやつでしょ?」「転職先に持っていけるポータビリティがあるんでしょ?」という部分部分の知識・単語は出てくるものの、メリット・デメリット、他の制度と比べて何が違うのかが説明できる方となると、ほぼ皆無。
そんなビジネスパーソンに、一般常識を身につけるためにも、読んでいただきたい一冊。
確定拠出年金の特徴は
1)拠出された掛金が個人ごとに明確に区分され、
掛金とその運用収益との合計額をもとに給付額
が決定される(自己運用&ポータビリティ)
2)いったん支払われた掛金は、企業とは別の機関
で個人別に管理される(企業が倒産しても影響
を受けない)
3)企業型の確定拠出年金では、従業員は掛金を
拠出できない(すべて企業が負担)
4)拠出金は、企業は賃金同様に事業経費として
損金算入でき、従業員にとっては賃金と異なり
給与収入とはみなされない(税制優遇される)
というところにあります。
ちなみに3)については、先日の経済財政諮問会議で、株式市場活性化を目的に、今後従業員も一緒に掛金を拠出できるようにする方向性が議論されていたようですね。
このような確定拠出年金が、なぜ法制化され、各企業で移行・導入が進められるようになったのかというと、
・高度成長期が終わり、企業にとって退職金を退職時
に一時払いすることが困難になりはじめたこと
・税制優遇を受けられる退職給与引当金の限度額が、
100%→50%→40%→0%と撤廃されてしまったこと
・退職給付会計が導入され、後払いの退職金・年金
負担を時価ベースで計上することが義務化された
こと
が背景にあるのですが、このような歴史的変遷についても分かりやすく解説してくれています。
もちろん、その他の企業年金制度(厚生年金基金・確定給付型年金等)についても説明がありますので、企業年金の全体像と未来像についても理解が深められます。
人材ビジネスの業界にいるために最近目につくのですが、既存の退職金(一時金)を廃止して、確定拠出年金に移行する会社がじわじわと増えています。
あなたが今いる会社が、突然確定拠出年金への移行を宣言し、わけも分からないうちに同意を求められることになる前に、お読みになってはいかがでしょうか。
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