ある編集者の気になるノートというblogに、この本に対する的確な書評とそれに対する著者からのコメントがありましたので、まずは一部引用させていただきます。
「課長が学んでおくべき、当たり前のこと」を、もれなく一冊に収めること。
これが思った以上に難しい。
なぜなら、並の著者では、どうしてももれが出る。
読者(ユーザーといったほうが適切か)が必要としている知識、ノウハウ、解決法、のすべてを丁寧に語ろうとせず、「著者が思う当たり前」のレベルで記述を止める書き手が多い。
筆者です。大変すばらしい書評を、ありがとうございました。
ジーンとしました。
(中略)
個人的には、前提となる部分を飛ばした「空中戦」のような議論がとにかく好きではないので、それで本書は「当たり前」のことから説きおこすというスタイルになったのかもしれません。
そう、議論とは兎角“空中戦”になりがち。
私も、これから新任マネージャーとして自分なりに奮闘していく中で、いろいろな先輩マネージャーから毎日のように「マネージャーとしての行動ができてない」だとか「まだまだお前にはマネージャーは難しそうだな」というような横槍を入れられ、空中戦をしかけられそうな予感がしています。単なるお小言として聞き流していればいいのかもしれませんが、対処したり、自分自身悩むだけでも疲れるので避けたいところ。
空中戦の議論にしない・悩まないために、MECE的「漏れなしダブりなし」な論理性を持った課長論を身につけておきたい。このことを著者が相当意識して書いて下さっている。まさに「教科書」を名乗るにふさわしい本だと思います。
すでに2回通読した私ですが、きっと、今は私自身に漏れがあって気づけていないだけで、マネージャーとしての経験を積んだ後に読み返して分かる教えもたくさん書かれているに違いありません。
そんなこの本を読みながら、まずこの点は忘れずないよう常に意識しながらマネジメントしていきたいなと、2つ心に決めたことがあります。
まず1コめ。
課長として最も大切な仕事は「部下のモチベーションを管理する」という仕事です
激しく同意。
仕事の成果=モチベーション×能力×体力だと思っています。
このうち、能力や体力はその社員の自己管理によるところが大きく、また急に無くなって0になったりしないパラメータです。
一方、モチベーションは周りの環境から影響を受けやすく、マネージャーの言動や組織作り次第で一瞬にして0にすらしてしまう可能性があるパラメータだと思います。そうなった瞬間に掛け算方式で方程式の解は0になってしまいます。
私自身、メンバーとして働いているときから、いい仕事をするためにいかに自分自身でモチベーションの火を絶やさないようにするか、ということを常に意識して働いていました。
図らずも、そんな私のモチベーションの火がついに消えてしまったのが、前職での7年目。原因は経営の怠慢から波及して起こった組織的堕落、それによる無力感。再びモチベーションに火をつける手段は、もはや転職しか残されていませんでした。
メンバーをそんな目に遭わせてはいけないと思っています。
そして2つめ。
必ず本物を昇進させること。
「本物」とは、個人的な利害ではなく、会社全体の利害を考えて会社を成長させる事ができる人物、さらに従業員の皆をハッピーにさせるために、無私に優れた仕事をすることができる人物のことです。
筆者の観察では、本物と言えるような若手の部下というのは控えめに言って生意気、ハッキリ言って無礼で可愛げのない人材であることが多いように思われます。(中略)彼ら、彼女らが無礼なのは、明日の自分の査定といった近くではなくて、自社の未来、ときにはそれらを越えて日本の未来といった、ずっと遠くを見ているからなのでしょう。
中間管理職特有の板ばさみ状態、孤独感から逃れるために、生意気な部下を敵視し、一見自分の味方に見えるイエスマンばかりを可愛がる。やっちゃいそうです。
しかしそれに耐え、誰かの贔屓をするのでなく、多少の衝突はあれども同じ「ずっと遠く」を見て働く、というところで理解・尊敬し合いながら、メンバー全員の成長を手助けする存在でありたい。
30歳とちょっとという若輩(でもないか?)にしてはじめてマネージャーを務める私には、どちらもすごく難しそうですが、これらが両方ともできてはじめてメンバーから「tacさんが自分のマネージャーで良かった」と思ってもらえるのでしょう。
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中間管理職特有の孤独感、まさに何故中間管理職が難しいのかという、その理由の軸ですね。さらに議論においてはできるかぎり空中戦を回避するという態度の重要性に言及していただいたあたり、まさに業界の人だなと(笑)。
また遊びに来ます。今後とも、よろしくお願い致します。